歯磨きを嫌がる子供を変える!嫌がる理由と対策法5選

「子供が歯磨きを嫌がるの理由は、単に感覚的にイヤだ!ということもありますが、歯並びの問題が隠れている可能性があるので注意が必要です。歯磨きを嫌がるのは歯並びと関係があるケースについて小児歯科医が解説していきます。」

みなさん、こんにちは!

東京都大田区田園調布にある小児歯科・矯正歯科専門の歯科医院「abc dental」の院長です。

子供にブラッシングの習慣を付けることは健康的な口腔内環境を維持するために大事なことですが、子供が素直にお口を開けて歯磨きをすることは、口で言うよりも簡単ではありません。

当院では、保護者様から「なかなか口をあけてくれません…」、「毎日抑えて格闘しています!」という声をよく聞きますので、子供が歯ブラシを嫌がることはよくあることでしょう。

子供が歯磨きを嫌がるの理由は、単に感覚的にイヤだ!ということもありますが、歯並びの問題が隠れている可能性があるので注意が必要です。

本記事では、子供、特にイヤイヤ期に歯磨きを嫌がるのは歯並びと関係があるケースについて小児歯科医が解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

▽先読み!この記事で分かること

  • 歯並びの問題が隠れている可能性
  • 子供が歯磨きを好きになる工夫を取り入れよう
  • 歯並びが悪い子供のブラッシングの注意点
  • 早期に歯科医院に相談しましょう

ご質問:子供が歯磨きを嫌がって逃げ回ります…対処法はありますか?

ご質問をいただきました。

ご質問者様:3歳の息子さんのお母様

3歳の息子の歯磨きについて相談があります。

寝る前に「歯磨きをしよう!」と言って歯ブラシを持って息子に近づくと、スーッとその場から離れてしまい、なかなか歯磨きをさせてくれません。

甘いものが大好きなので、虫歯が増えるのも心配ですし、歯磨きをできるように習慣づけさせたいのですが、逃げ回ってしまうので思うようにいかず、毎日大変です。

お友達のママは自分で歯ブラシを持つようになったと言っていたので、どうすれば歯磨きをさせてくれるのか、自分でできるようになるのか、歯医者さんからアドバイスを聞きたいです。

よろしくお願いいたします。

回答:歯並びの問題が隠れている可能性があります

質問に回答します。

2歳から3歳くらいのイヤイヤ期の子供は自我が芽生え始める時期ですので、何でもイヤイヤといって反抗したり、歯磨きタイムには嫌がって逃げ回ってしまうことはよくあることです。

子供が自立するために、イヤイヤ期は大事な成長過程ではありますが、親御様にとって子供に歯磨きの必要性を教えるのは大変ですから、きっと毎日苦労されていることでしょう。

▽子供が歯磨きを嫌がる理由は以下があります。

  • 遊びに夢中だから歯磨きはしたくない
  • お口の中を触られるのがイヤ
  • 長い間お口を開けたままにするのがイヤ
  • 歯や歯茎に痛みを感じるからイヤ
  • ママに怒られたから歯磨きをしたくない

子供が歯磨きを嫌がるのは様々な理由がありますが、気分的にやりたくないのではなく、お口の中を触られることで、違和感を感じたり、痛みがある場合には注意が必要です。

例えば、お子様に舌を出す癖があったり、口がポカンと開いている場合は、歯並びが悪い可能性があり、歯磨きをするとお口の中に違和感があって嫌がるケースがあります。

もし、お子様に口腔内環境が悪くなっていたり、噛み合わせや歯並びに問題があるために歯磨きを嫌がっている場合は、早期に発見して、適切に対処することが大切です。

子供の口腔内環境を健康的に維持するためにも、歯科医院の定期検診へ行き、お口の状態を診てもらうことをおすすめします。

子供が自発的に歯磨きをする方法については後述しますので、参考にしてみてください。

▽子供の歯並び簡易診断はコチラ!

【小児歯科医監修】家庭で簡易診断できる子供の歯並びチェックリスト – 子ども 歯の矯正(院長ブログ)

子供が歯ブラシを嫌がるのはもしかして歯並び悪いから?

「子供が歯磨きを嫌がるのは歯並びが悪いから」と聞くと、関係がないように感じるかもしれませんね。

しかし、実際に、噛み合わせに問題があって不正咬合の症状がある子供はお口の中に違和感があり、歯磨きを嫌がるケースは多いです。

先ほど説明したように、単にイヤイヤ期の特徴でママに抵抗している場合は問題ありませんが、お口の中を触られると痛みや違和感があってイヤと言っている場合は注意が必要です。

子供は自分では分からないことですから、お子様の虫歯やお口の健康について心配な方は一度、歯科医院で口腔内の状態をチェックしてもらいましょう。

▽子供の歯並びと費用についてはコチラ!

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子供が進んで歯磨きをするために大切なこと

子供のお口の健康のためにも、幼少期から歯磨きの習慣を身につけることはとても大切です。

歯磨きの習慣は虫歯菌が繁殖しにくい口腔内環境になりますので将来の強い歯に繋がります。

では、子供が進んで歯磨きをするために大切な3つの基本をみていきましょう。

保護者がお手本を見せる

子供に「歯磨きをしましょうね」と言っても、子供にとって、歯ブラシが口の中に入るのは怖いことですし、歯磨きの重要性を理解することは難しいことです。

そこで、保護者が歯ブラシを手にもって、「歯をキレイキレイしましょうね」とお手本を見せてあげると、子供は興味を持ち、怖いことじゃないんだな…と理解します。

よく「学ぶは真似る」というように、子供は大人の真似をして物事を学んでいきますので、歯磨きも同じように、まずは保護者がお手本を見せてあげて、興味を持たせましょう。

年齢に合わせたアプローチをする

歯磨きのお手本を見せて子供が興味を持ったら、実際に保護者と一緒に歯磨きをやってみましょう。乳歯が生えてきたタイミングで少しずつ、徐々に歯磨きに慣れさせていきます。

▽歯が生える前の赤ちゃん

⑴お口のお掃除はガーゼを使います

⑵ミルクや母乳を飲んだ後に汚れを拭き取ります

⑶指にガーゼを巻いてお口の中を拭います

小さいうちから、お口の中を触られることに慣らすことが大切です。

▽乳歯が生え始めたら

⑴子供用の歯ブラシを使う

⑵ブラシの毛先を歯に軽く当てる

⑶優しく細かく左右に動かす

歯ブラシを使った歯磨きの習慣を身につけましょう。お子様を膝の上に仰向けで寝かせて、歯ブラシを軽く持ち、ブラシが歯や歯茎に当たることに慣れることが大事と心得えましょう。

歯ブラシの動かし方は、小刻みに5~10ミリくらい左右に軽く動かします。丁寧に1~2本ずつ磨きましょう。

▽奥歯が生えてきたら

⑴子供に歯ブラシを持たせてあげる

⑵保護者と一緒に歯磨きをする

⑶お口を清潔にすることの大切さを伝える

離乳食が始まったら、お口の中を清潔に保つ事の大切さをお話などで伝えて、保護者と一緒に歯磨きを楽しむと効果的です。スムーズに歯磨きの習慣を身に着けられるでしょう。

▽2歳~3歳のイヤイヤ期

⑴子供が落ち着いたタイミングで始める

⑵自分では難しい場合は保護者がサポート

⑶自分でできるようになったら仕上げ磨きをサポート

赤ちゃんの頃からお口のお掃除に慣れておくと、イヤイヤ期もスムーズに歯磨きを行えますが、イヤイヤ期から歯磨き習慣を身に付けさせる場合、保護者は多少苦労されるでしょう。

最初から上手にブラッシングすることはできませんが、歯ブラシを手で持って、お口の中に入れてシャカシャカさせるだけでも、十分に歯ブラシに慣れる練習になります

【保護者様へのおねがい】

子供が歯ブラシを持ったまま転んだり、喉の奥を付いてしまわないように、保護者様は見守ってあげてください。

怒らないこと

イヤイヤ期は何でも保護者に反抗することが増えて、歯磨きは特にイヤな顔をして逃げ回ってしまうかもしれません。

しかし、そこで「早く歯磨きしなさい!」「虫歯になっちゃうよ!」と子供に怒ってしまうと、面白くない歯磨きがさらにイヤなものに感じてしまいますのでNGです。

子供を押さえつけて無理に歯磨きをさせようとせず、「お口をお掃除することは大事なことですよ」とストーリーや動画などで教えてあげると興味を持ってくれるでしょう。

▽子供の不正咬合についてコチラ!

子供の不正咬合は全体の60%以上って本当?5つの種類・原因・治療法について解説! – 子ども 歯の矯正(院長ブログ)

子供が歯磨きを好きになる5つの工夫をご紹介

当院には「歯磨きタイムが楽しいです!」というファミリーが一定数いらっしゃいます。そんなご家族が工夫している歯磨きのコツをご紹介していきましょう。

①決まった時間に歯磨きをする

毎日、決まった時間に親子で歯磨きをするご家族がいます。食後や寝る前など、決まった時間に歯磨きタイムと決めてルーティン化すると歯磨きの習慣が身に付くでしょう。

歯磨きの回数は毎食後が理想ですが、最近は歯磨きの回数よりも、一日一回でも丁寧にブラッシングをすれば、虫歯予防に効果的と言われています。

虫歯菌は唾液の分泌が減る睡眠中に増殖するため、できれば寝る前の歯磨きは丁寧に行うように意識すると良いでしょう。

②子供が自分の好きな歯ブラシを選ぶ

子供にとって歯磨きタイムはゲームのように面白い時間ではありません。だからこそ、歯ブラシは子供のテンションが上がるお気に入りのものを選ぶと効果的です。

子供用の歯ブラシはヘッドが小さく、デリケートな子供の歯や歯茎に優しい仕様になっています。キャラクターや絵柄が付いた歯ブラシが豊富にありますので子供が選ぶとよいでしょう。

③歯磨きの動画や歌と合わせる

イヤイヤ期でどうしても歯磨きがイヤ!という子供には歯磨きタイムを楽しいものにするために、歯磨きのYouTube動画や歌に合わせてはみがきをしてみてはいかがでしょうか?

最近は、子供が毎日楽しく歯磨きをして習慣づけられるように、様々な動画をみつけることができますので、この機会にお気に入りを見つけてみることをおすすめします。

当院、「abc dental」ではYouTubeチャンネル「【ハミルトン物語】ハミルトンと魔法の歯並び」を配信中です!かわいい歯のキャラクターハミルトンが歯磨きをお手伝いします。

ぜひ、お子様と一緒にチェックしてみてくださいね。

▽YouTubeチャンネル

「【ハミルトン物語】ハミルトンと魔法の歯並び」

④保護者の仕上げ磨き

子供が自分で歯磨きをできるようになった後も、どうしても磨き残しがありますので、10歳くらいまでは保護者が仕上げ磨きをしてあげることが推奨されます。

磨き残しが多い場所は上の前歯、奥歯、歯と歯茎の間に見られますので、特にその部分は重点的にチェックしながら仕上げ磨きをサポートしましょう。

歯磨きに夢中になるとつい力が入ってしまいがちですが、強く磨くと歯と歯茎を傷つけてしまうため、歯ブラシはグリップ持ちで優しくブラッシングしてあげてください。

⑤終わったら褒めてあげる

歯磨きが終わったら、子供に「頑張りましたね」と褒めてあげましょう。この一言が歯磨きを楽しいものに変えてくれて、毎日の習慣化に繋がりますので、ぜひ褒めてあげてください。

歯磨きをした後はお口の中が気持ちよく、爽やかな気持ちになりますので、そういったフレッシュな気持ちを子供のうちから体験させて、口腔ケアの大切さを伝えましょう。

子供の歯磨きに歯磨き粉は必要なの?

子供の口腔ケアにおいて必ずしも歯磨き粉が必要なわけではありません。仕上げ磨きにおいては歯磨き粉の泡によって、磨いている場所が見えなくなることもあります。

また、子供が歯磨き中に息苦しくなったり、歯磨き粉の味が苦手な場合は、使用しなくても問題ありません。

美味しいフレーバー付きの歯磨き粉・ジェルが好きなお子様には歯科医院で子供用のフッ素入り歯磨き粉を紹介してもらうとよいでしょう。

歯並びが悪い子供のブラッシングの注意点

子供は様々な不正咬合(噛み合わせに問題がある症状)がありますが、ブラッシングが難しい歯並びがありますので、ここで確認しておきましょう。

▽叢生(そうせい)・八重歯

叢生とは歯が重なって生えてきた歯並びのことで、歯がねじれていたり、歯と歯の間に隙間がない状態のことをいいます。子供の可愛らしい八重歯も叢生の一種です。

叢生は歯と歯の間に隙間がなく、時には歯と歯が重なっていますので、歯ブラシだけでは汚れが落とせないケースがあり、子供用デンタルフロスを併用する必要があります。

歯磨きタイムが長くなると子供が口を開けている時間が耐えられない可能性がありますが、無理はせずに、一日一回はデンタルフロスを使ってきれいにお掃除しましょう。

▽子供の叢生について詳しくはコチラ!

【症例写真あり】子供の叢生(歯のガタガタ)を放置するとこうなります!小児歯科医が解説 – 子ども 歯の矯正(院長ブログ)

子供の歯並びが心配になったら歯科医院に相談しましょう

子供の歯並びが悪い状態をそのままにしておくと、自然に治ることはほとんどなく、顎の成長と共に歯列の乱れが目立ってくる傾向にありますので、早めに歯科医院に相談しましょう。

小児矯正は体の成長を生かして、上下の顎の成長・発育のバランスを整えて、正しい方向へコントロールしながら矯正治療が可能になります。

歯並びの悪さは見た目だけの問題ではなく、口腔内環境が低下して虫歯や歯周病の原因になったり、噛み合わせがズレていると首や肩など全身の健康にも悪影響を与えます。

当院では、お子様が自分で取り外しができるマウスピース型の矯正方法によって歯並びを整える根本的なアプローチによって噛み合わせと歯列の改善を目指す治療を行っております。

お子様の歯並びが気になる方は、ぜひお子様と一緒に大田区田園調布にある小児歯科・矯正歯科専門「abc dental」の無料カウンセリングをご利用くださいませ。

まとめ

歯磨きタイムは親子の会話やスキンシップをとりながら、楽しんで歯磨きをすると習慣化に繋がり、健康的な口腔ケアを継続できるでしょう。

当院では小さなお子様がマウスピース矯正を楽しんで取り組んでいただけるように、明るい院内におもちゃや動画など、至るところに工夫しています。

お子様の歯並びが気になる方は、お子様と一緒に大田区田園調布にある小児歯科・矯正歯科専門「abc dental」にお越しいただき、小児矯正の無料カウンセリングをご利用くださいませ。

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