子供の歯並びがキレイに!自宅でカンタン【舌トレーニング(舌トレ)】

歯科医師監修イラスト解説

自宅でカンタン舌トレ_1_子供の舌トレーニング法を図解したイラスト。正しい舌の位置、あいうべ体操、音鳴らし、風船遊びなどのトレーニング方法、小児矯正における舌トレの重要性を視覚的に説明。
自宅でカンタン舌トレ_2_子供の舌トレーニング法を図解したイラスト。正しい舌の位置、あいうべ体操、音鳴らし、風船遊びなどのトレーニング方法、小児矯正における舌トレの重要性を視覚的に説明。
自宅でカンタン舌トレ_3_子供の舌トレーニング法を図解したイラスト。正しい舌の位置、あいうべ体操、音鳴らし、風船遊びなどのトレーニング方法、小児矯正における舌トレの重要性を視覚的に説明。
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自宅でカンタン舌トレ_10_子供の舌トレーニング法を図解したイラスト。正しい舌の位置、あいうべ体操、音鳴らし、風船遊びなどのトレーニング方法、小児矯正における舌トレの重要性を視覚的に説明。

専門家による詳細ガイド

baby smile close. child teeth on a white isolated background.

子供の歯並びを改善する舌のトレーニング方法を紹介。低位舌の問題点や自宅でできる簡単な舌トレ、MFTトレーニング(筋機能トレーニング)など、予防矯正の効果的なアプローチを解説。

こんにちは!

大田区田園調布にある、子ども専門 小児歯科・矯正歯科「ABC Dental」の院長です。

最近、SNSで小顔効果や顎ラインをシャープに見せるための「舌トレ」や「ベロあげ」といったトレーニングが話題になっているようです。

成長過程にある子供も、舌を使ったトレーニングを積極的に行うことで、顎が大きく成長し、歯並びがきれいになる土台作りに効果が期待できます。

当院では、子どもの矯正治療に『舌のトレーニング』を並行して行っており、多くの症例で歯並び改善の効果を実感しております。

そこで今回は、子供の歯並びがキレイになる『舌のトレーニング』のやり方をご紹介しましょう。

ぜひ、ご自宅で親子でご一緒に『舌のトレーニング』の習慣を始めてみませんか?

舌には正しい位置があります

上顎_舌スポット_m7gNIQpLyxPj

子供の『舌のトレーニング』をご紹介する前に舌の正しい位置について確認していきましょう。

私たちが普段何気なくボーっとしている時に、お口の中で舌が正しい位置(スポット)に収まっている必要があります。

舌の正しい位置とは、舌先(ベロの先端)が上の前歯(切歯)の裏側に置いてある状態です。

そして、舌全体が上顎(上の歯並び)にペッタリとくっ付いている状態が正常な位置になります。

現代の子供に増えている「低位舌(ていいぜつ)」とは?

指をくわえて横になる幼児

本来、舌は正しい位置に収まっている必要がありますが、現代の子供は舌の位置が通常の位置よりも下がっている状態が多く見られます。

舌は複数の筋肉でできており、他の器官と一緒に形を変えながら、様々な機能を担っています。

例えば、舌の機能には、食べ物をよく噛んで、唾液と混ぜ合わせたり、食道に送り込んで飲み込んだり、舌の形を変えて色んな音を出す、といった様々な役割があるのです。

しかし、現代の子供の食事は柔らかい食材を摂ることが多く、噛む回数や強く噛む機会が減っています。

昔の子供ように風船あそびや口笛、シャボン玉といった舌を使った遊びをする機会も減りました。

現代の子供は、舌のそれぞれの筋肉が十分に発達せず、舌の位置が下がっている「低位舌(ていいぜつ)」になっている傾向にあります。

▼「低位舌(ていいぜつ)」チェック

  • 下顎(下の歯並び)に舌の先端が付いている
  • 上顎(上の歯並び)に舌の先端のみが付いている

「低位舌(ていいぜつ)」になるとどうなるの

Close-up of child with aphtha or stomatits on mouth
Close-up of child with aphtha or stomatits on mouth

現代の子供は、食生活や生活の変化によって「低位舌(ていいぜつ)」になりやすいので注意が必要です。

「低位舌(ていいぜつ)」になると、子供の顎が十分に発達せず、歯がキレイに並ぶ十分なスペースが作られないため、将来の歯並びに影響を及ぼします。

▼「低位舌(ていいぜつ)」になると?

  • 歯並びが悪くなる(出っ歯や叢生など)
  • 発音がしにくい、滑舌が悪くなる
  • 虫歯や歯周病などのリスク
  • 感染症・アレルギー発症のリスク

通常、安静時には「鼻呼吸」をすることで、細菌やウイルス、有害物質などの異物が体内に入るのを防ぐフィルターの役割をしています。

しかし、舌の位置が下がっていると、お口がポカンと開いた状態となり、無意識に「口呼吸」になってしまいます。

「口呼吸」によるお口の乾燥によって、虫歯や歯周病などのリスクが高まったり、感染症やアレルギーなどの悪影響があります。

また、お口がポカンと開いていることで、お顔つき・見た目が気になったり、集中力や思考力の低下などにも影響を及ぼします。

子供の歯並びがキレイに!自宅でカンタン【舌のトレーニング(舌トレ)】

呼びかける子供

子供の舌や顎、口周りの筋肉が十分に発達しないと、将来の歯並びが悪くなる可能性があります。

舌の筋力が弱いまま放置していると、大人になって歯列矯正をしても、元に戻りやすいのです。

顎が発達する小児期(3歳〜10歳頃)から、舌のトレーニングを実践して、舌の筋肉を鍛えておくことが大切です。

子供は変顔をして遊ぶのが大好きですから、ぜひ親子で一緒に舌トレを実践してみてください。

では早速、自宅でできる舌のトレーニングをご紹介しましょう。

①正しい舌の位置を覚えるスポット運動

close up child open mouth.

子供に正しい舌の位置を覚えてもらうトレーニングです。

▼やり方

①姿勢を伸ばして、少し顎を引いてください。

②その状態で舌全体を上顎にギューッと10秒間、押し付けてください。

下顎を触って見ると、硬くなっているのが分かります。

③次に、上を向いて、舌を天井に向かって伸ばします。そして、緩めます。10回繰り返します。

④舌を天井に向けたまま、左右に動かします。

10回繰り返します。

毎日トレーニングしていると、舌が正しい位置(上顎)にピタリと付くようになります。

口呼吸やお口ポカンが気になるお子様はぜひ、お試しください。

※回数は目安です。初めのうちは楽しく、長く続けてみてください。

②あいうべ体操

この舌トレーニングでは、舌の筋肉と上唇、下唇、右頬、左頬を鍛えていきます。

▼やり方

顔全体を大きく動かして

「あー 」「いー」「うー」「べー」と発音します。ゆっくりと2回繰り返します。

③音鳴らし

このトレーニングは舌の正しい位置を覚えて、舌の筋肉を鍛えます。

▼やり方

①舌全体を上顎にピタリとくっ付けてから、「タン」と音を鳴らして、舌を離します。

これを10回繰り返します。

②頬を思いきり膨らませて「アップップ!」と両頬に力を入れます。5秒間キープします。

③上下の唇を振動させて「ブルブル」と音を鳴らします。

親子で一緒に舌の形を変えてたり、動かしたり、唇を尖らせたりして、楽しく表情を作ってみましょう。

④100均のおもちゃでトレーニング

100円ショップで売っている風船やビーチボール、風車回しなどで遊びながら舌を鍛えます。

①風船、ビーチボール

口から空気を入れて遊ぶ風船やビーチボールは舌や口周りにある筋肉のトレーニングに最適です。

安全のため、保護者の方が一緒に見守ってトレーニングしてください。

②風車回し、ラッパのおもちゃ

風車回しやプラスチック製のラッパのおもちゃも口周りの筋肉を鍛えるのに役立ちます。

口から思い切り空気を吹き込んで、遊びながら舌や唇、頬の筋肉を鍛えることができます。

③ふーせんガムをふくらませる

ふーせんガムを思い切り膨らませて、舌と唇、頬の筋肉を鍛えるトレーニングになります。

お子様が誤ってガムを飲み込まないようにご注意ください。

小児矯正の「MFTトレーニング(口腔筋機能療法)」

日本の小さな女の子が歯科医院で笑顔を見せる

子供の舌の癖(舌で歯を押し出す、歯を押し付けるど)は無意識のうちにやっています。

正しい舌の位置を覚えさせようと思っても、なかなか上手く行かないこともあるかもしれません。

そのような舌癖は、小児矯正の「MFTトレーニング(口腔筋機能療法)」によって改善し、歯並びが悪くなる原因を取り除くことができます。

「MFTトレーニング(口腔筋機能療法)」とは舌や唇、頬など口周りの筋肉を鍛えて、呼吸、咀嚼、飲み込み、発音など、口腔機能を改善するトレーニングです。

子供用のマウスピース矯正装置と並行してトレーニングを行うことで、口周りの筋肉のバランスを整えて、整った歯並びの土台作りになります。

子供の顎は5〜14歳頃までに成長しますので、成長期にMFTトレーニングを行うと効果的です。

※MFTは矯正歯科を専門とするトレーニングです。専門のスタッフから指導を受けましょう。

MFTトレーニング(口腔筋機能療法)の効果

「MFTトレーニング(口腔筋機能療法)」は以下の効果が期待できます。

  • 指しゃぶりや舌の癖を改善する
  • きれいな歯並びの土台作りになる
  • 噛み合わせを改善する
  • 正しく咀嚼・嚥下できるようになる(噛む・飲み込む動作)
  • 発音がしやすくなる、発音障害の改善
  • 自然と鼻呼吸ができるようになる

舌が正しい位置に収まると、気道が広がり、自然と鼻呼吸となり、顎の位置も安定します。

きれいな歯並びの土台となり、矯正後の後戻りを防ぐことができるのです。

3歳から始められる予防矯正「マイオブレース・システム」

マウスピース矯正_Myobrace_マイオブレース

当院では、3歳から始められる予防矯正「マイオブレース・システム」を導入しております。

マイオブレースは歯並びが悪くなる原因となる舌や唇などの口腔習癖を取り除き、正しい機能に改善することを目的とした矯正方法です。

▼マイオブレース・システムの特徴

  • 取外し可能なマウスピース型の装置
  • 平日1時間と就寝時に装着する
  • 痛みや違和感はほとんどなし
  • ほとんどのケースで抜歯が不要
  • 歯並びが悪くなる口腔習癖を取り除く
  • 歯並びは後戻りはしにくい(個人差あり)

プラスチック製のマウスピースを1日1時間と夜間就寝中に装着します。

舌や口輪筋などに働きかけて、歯や顎の位置を正しい位置へ誘導します。

「MFTトレーニング(口腔筋機能療法)」と組み合わせることで、きれいな歯並びへと導きます。

小児矯正のご相談はABC Dentalへお気軽にどうぞ

大田区田園調布のABC Dental 子ども専門 小児歯科 矯正歯科

当院では、お子様一人ひとりの口腔習癖に合わせMFTトレーニングと矯正装置を提案致します。

まずは、カウンセリングと精密検査にて、お子様の歯並びの状態、呼吸の仕方、舌の位置、唇の形、飲み込み方、姿勢などを確認します。

歯並びが悪くなる口腔習癖を改善し、お口の機能が正しく働くようになれば、顎が十分に発達しますので、きれいな歯並びへ誘導できます。

小児矯正のご質問やご不明点など、カウンセリングの際にお気軽にお問い合わせくださいませ。

まとめ

今回は自宅でカンタンにできる【舌のトレーニング(舌トレ)】をご紹介しました。

子どもの歯並びをキレイにするためには、顎が大きく成長するために、舌の位置が大切です。

舌トレを親子で楽しみながら続けることで、十分な顎の成長が期待できますので、ぜひ継続してみてください。

小児矯正をお考えの方は大田区田園調布にある「ABC Dental 子ども専門 小児歯科 矯正歯科」までお気軽にご相談ください。

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