子どもの滑舌が悪い原因 |何歳まで様子を見ていい?

子どもの「さしすせそ」や「たちつてと」がうまく言えない——こうした発音の悩みは、歯並びと舌の位置が深く関わっていることがあります。

きちんとした発音は前歯の位置、舌の動き、唇の形が協調したときに発せられますが、不正咬合の症状があると、舌をしっかり動かせずに空気が漏れて、上手く発音できなくなります。

このページでは、発音が悪くなる3つの原因、発音が完成する年齢と受診の目安、改善のためのアプローチについて解説します。


歯並びと発音の関係

子どもの歯並びと発音の関係 — 前歯の位置と舌の動き

子供の歯並びと発音・滑舌は関係があり、歯並びが悪く噛み合わせに問題がある「不正咬合」の症状がある場合、発音がハッキリしない、滑舌が悪いといった問題が起こりえます。

幼児期に全ての発音ができるようになるわけではなく、成長とともに少しずつ発音できる音が増えてきて、大体5歳から6歳ぐらいに発音が完成します。

▽ 発音の発達段階

  • 2〜3歳頃: 母音(ア・イ・ウ・エ・オ)、タ行、パ行、マ行
  • 3〜4歳頃: カ行、ガ行、ダ行
  • 5〜6歳頃: サ行、ザ行、ラ行

発音が悪くなる 3つの原因

子どもの発音が悪くなる3つの原因

①歯並びの問題(不正咬合)

以下のような歯並びの場合、発音に悪影響を与えることがあります。

②低位舌(舌の筋力不足)

正しい舌の位置は軽く口を閉じた時に、上の顎に舌がピタリとくっ付いている状態ですが、舌の筋力不足が原因で舌の位置が通常よりも下がっている「低位舌」になることがあります。現代の子供たちは食生活の変化によって硬いものを噛む機会が減り、低位舌の状態が多くみられます。詳しくは子どもの舌の位置が低いと歯並びにどう影響する?をご覧ください。

③形に問題がある場合

生まれた時から唇や舌の形・大きさに異常が見られる場合、適切に発音できない「器官性構音障害」という症状の可能性があります。唇の閉鎖が上手くいかずに空気が鼻へ漏れてしまう「鼻咽腔閉鎖不全」、舌が小さい「小舌症」、上顎の天井部分が開いている「唇顎口蓋裂」などの症状があります。

子どもの滑舌と歯並びの関係を解説するイラスト1
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子どもの発音とお口の関係 — 4コマ漫画で学ぶ滑舌と歯並び

子どもの発音は自然に治る? |受診の目安

子どもの発音 — いつまで様子を見ていい?受診の目安

子供の発音がしにくい、滑舌が悪い原因は、歯並びと咬み合わせに問題があり、低位舌(舌の筋力不足)になっているケースが多くみられます。

歯並びは一度悪くなると自然に改善されることはほとんどなく、日常の癖や習慣によって歯列がさらに乱れる可能性があります。5歳から6歳になっても発音が難しく、不正咬合の症状が見られる場合は、学習や日常のコミュニケーションに支障をきたす可能性があるので矯正治療を検討するとよいでしょう。

不正咬合を放置すると、発音だけでなく、噛むことの困難、むし歯・歯周病リスク、消化不良、顎関節症、見た目のコンプレックスなど多くの問題につながります。


改善のための アプローチ

口腔筋機能療法(MFT)で筋力強化

発音がしにくい場合、舌の位置が下がっていたり、口腔周囲筋や唇の閉鎖力が弱いため、お口周りの筋肉の機能を強化するトレーニング「口腔筋機能療法(MFT)」を行います。発音・咀嚼・嚥下・呼吸など、小児期における口腔機能の正常な発達を促します。具体的なトレーニングは舌トレ(自宅でカンタン)で紹介しています。口腔筋機能療法(MFT)の詳細もご確認ください。

飲み込みと舌の使い方は密接に関わっています。正しい飲み込み方のポイントもあわせてご覧ください。口の筋力づくりには口腔筋肉を鍛えるトレーニングも効果的です。

矯正治療で歯並び・噛み合わせを整える

マウスピース矯正装置 — インビザライン

乳歯から永久歯へ生え変わる時期にはマウスピースの矯正装置を使って、顎の成長を利用しながら噛み合わせを正しく改善し、歯の位置を正しく整えることができます。噛み合わせと歯並びが改善されると、舌が動きやすくなって唇も自然と閉じやすくなるので、発音がしにくい問題も解消されるでしょう。

当院では、マウスピース矯正と口周りや舌の筋肉トレーニングを同時に行い、根本的な原因にアプローチする治療を行っております。


よくある質問

何歳まで様子を見ても大丈夫?受診の目安はありますか?

サ行は幼児期に発達する音ですが、年長〜小1頃になっても「さしすせそ」が著しく不明瞭な場合は一度評価をおすすめします。

「さしすせそ」が言えない原因は、舌?それとも歯並び?

多くは舌の低位・前突(舌癖)と、前歯で噛めない「開咬」などの咬合の組み合わせです。口がポカンと開きやすい場合も発音が不安定になりやすいです。詳しくは舌の位置が低いお口ポカン開咬(前歯で噛めない)をご覧ください。

家庭でできる練習は?どのくらい続けると改善しますか?

舌先・唇・頬のバランスを整える口腔筋機能療法(MFT)を、1回あたり数分・毎日コツコツ行うのが基本です。自宅でできるメニューは舌トレ(口腔筋トレ)にまとめています。習慣化のコツや個別頻度は来院時にお子さまの状態を見て調整します。

装置は必ず必要ですか?

まずはMFTで正しい舌・唇・鼻呼吸の使い方を整え、必要があれば矯正治療をご提案します。装置の種類と役割は口腔筋機能療法(MFT)拡大床(床矯正)インビザライン・ファーストなどのページで比較できます。

指しゃぶり・口呼吸が続いています。滑舌に関係しますか?

はい、指しゃぶりや口呼吸は舌の位置や前歯のかみ合わせに影響し、サ行の発音に関与することがあります。卒業のステップは指しゃぶり完全ガイドお口ポカン対策を参考に、生活習慣から見直していきます。

よだれが多い/飲み込みが苦手です。発音と関係しますか?

口唇閉鎖や舌の動きが未熟だと飲み込みが不安定になり、発音にも影響しやすくなります。背景と対策は「よだれ」が多い原因と対策正しい飲み込み方のポイントに詳しくまとめています。


お子さまの滑舌・発音の ご相談はお気軽に

ABC Dental 院内の様子

当院では単に歯並びを整えるだけではなく、日常の舌の癖や食べ方、呼吸法などに問題がないか確認し、歯並びに悪い影響を与える癖や習慣を取り除く治療に力を入れております。お子さまの滑舌が気になる方は、ぜひ田園調布の小児矯正専門 ABC Dentalのカウンセリングをご利用ください。

初診カウンセリングの流れはこちらのページでご案内しています。

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坂田 圭史

坂田 圭史

歯科医師 / ABC Dental 院長
日本大学歯学部卒業 インビザライン・プラチナプロバイダー(2026) 日本小児歯科学会会員

2006年に日本大学歯学部を卒業後、同大学附属歯科病院小児歯科での臨床経験を経て、2012年大田区田園調布にて開業。臨床経験20年、矯正症例数は累計1,200件以上。お子さま一人ひとりに最適な治療を提供することを心がけています。

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