ストローマグは歯並びに影響する? |赤ちゃんの飲み方と 正しいステップ

赤ちゃんにいきなりストロー飲みをさせていませんか?まだ吸い込む力がない赤ちゃんや幼児にとって、ストローを使うと舌の位置が正常な場所よりも下がってしまうため、歯並びに悪影響を及ぼすことがあります。

ストローマグやスパウトは外出先でもこぼさずに飲みやすいため多くの親御様に選ばれていますが、唇と舌の動きが上手くできるようになってから使い始めるのが正解です。

このページでは、ストロー飲みが歯並びに影響する理由、飲みものツールの正しい順番、舌の位置と口腔機能の発達について解説します。


ストロー飲みが 歯並びに影響する理由

赤ちゃんの飲み方 — ストロー飲みが歯並びに影響する理由

赤ちゃんにいきなりストローで飲ませると、まだ唇と舌が上手く動かないため、舌で下の前歯の後ろあたりを押し出して飲み込んでしまいます。飲みものを飲むたびにこの動きが癖になって、唇と舌が鍛えられず、正常な舌の位置よりも下がってしまう(低位舌)になりやすくなります。

唇と舌が鍛えられる前にストロー飲みを続けていると、顎や歯へ不要な圧力がかかり、歯列の悪化や発音がしにくい問題も起こりえます。舌の位置と歯並びの関係については舌の位置が低いと歯並びにどう影響する?で詳しく解説しています。

ストローマグやスパウトは赤ちゃんがまだ上の唇がうまく使えない時期に不適切な位置で使用すると、舌の位置が下がってしまい、歯列や口腔発育に悪影響を与えることがあります。必ず歯並びが悪くなるわけではなく、上の唇がうまく使えるようになってから使い始めることが大切です。


ストローマグ・スパウト・コップ |それぞれの特徴

マグカップで飲み物を飲む赤ちゃん

スパウト(赤ちゃん用マグ)

大きな飲み口が付いており、容器を傾けるだけで飲みものが口に流れてくるので、吸い込む力は必要なく、生後5〜6か月くらいの赤ちゃん向けです。

ストローマグ

ストローが付いたマグのことです。飲みものを吸い込む力が必要ですので、生後8か月くらいの赤ちゃんに使用されています。

コップ飲み

上唇でコップの端をしっかり挟み、上唇で飲む量をコントロールする飲み方です。はじめのうちはこぼしてしまいますが、コップで上手く飲めるようになれば、食べ物を噛んで飲み込む口腔機能も発達し、顎骨の成長促進にもつながります。


飲み方のステップアップ |理想的な順番

赤ちゃんの飲みものツールの理想的な順番

①スプーンを使ってすすり飲みの練習(生後0〜7ヵ月頃)

コップで飲む練習をする前に、まずはスプーンを使って、少量の水をすすりながら飲む練習をしましょう。赤ちゃんが上唇を使ってすする練習をします。上唇でスプーンを捉えることで、上唇の筋肉が鍛えられます。1か月続けていると上手くできるようになっていきます。

②コップを使って飲む練習(生後7〜8ヶ月頃)

赤ちゃんにとって、コップを使って飲むことは難しいことです。上唇でコップの端をしっかり挟み、上唇で飲む量をコントロールしなければなりません。はじめのうちはこぼしてしまいますが、毎日コップ飲みの練習をしましょう。1〜2ヶ月後にはコップでゴクゴクと飲めるようになります。

③最後にストロー(2歳〜3歳以降)

スプーンですすり飲みの練習をして、コップで飲めるように唇と舌の筋肉を鍛えて、正しい飲み方を覚えたら、ストローマグやスパウトを使ってもOKです。ストロー飲みを先に覚えると、コップで飲むのを嫌がるので要注意です。

ストローマグが歯並びに影響する仕組みを解説するイラスト1
ストローマグが歯並びに影響する仕組みを解説するイラスト2
ストローマグが歯並びに影響する仕組みを解説するイラスト3
ストローマグが歯並びに影響する仕組みを解説するイラスト4
ストローマグはOK?危険? — 4コマ漫画で学ぶストローマグと歯並び
乳歯は2歳で20本生えていればOK? — 4コマ漫画で学ぶ歯の発達

舌の位置と 口腔機能の発達

子供の歯並びは決して遺伝的な要因だけでなく、日常の舌や唇の癖や呼吸法、食事の仕方も大きく影響します。歯並びが悪くなる原因はなるべく早めに取り除く必要があります。

上唇の成長は4歳ぐらいに終了し、ほぼ大人の形に完成しますので、子供のうちにしっかりと口腔機能を高めるためにも、上の唇と舌を正しく使えるように練習することが大切です。お口ポカンの原因と対策指しゃぶり完全ガイドもあわせてご確認ください。

正しい飲み込み方の練習については正しい飲み込み方のポイントで解説しています。口の周りの筋肉づくりには口腔筋肉を鍛える風船トレーニングも効果的です。


家庭で気をつけたい ポイント

子供のコップ飲みの練習 — 家庭で気をつけたいポイント

生後7か月〜8か月頃になったら、自分で椅子に座れるようになる頃ですので、コップで飲む練習を始めましょう。

  1. 短時間だけコップで飲む練習をする
  2. 中身は少量から始める
  3. 上体を起こしてゆっくりと飲む

毎日コップで飲む練習をしていると、唇と舌が鍛えられます。具体的な舌のトレーニング方法は舌トレ(自宅でカンタン)で紹介しています。お口の機能改善には口腔筋機能療法(MFT)も有効です。


よくある質問

ストローマグはいつからいつまで使うのが理想?

めやすとして、赤ちゃん期の移行ツールは短期間の使用にとどめ、2歳前後からはコップ飲みへ移行できるとベターです。発達段階に合わせた目安は0〜3歳の矯正情報3〜6歳の矯正情報も参考にしてください。

長期間のストローマグ使用で歯並びが悪くなることはある?

「前歯で噛みにくい」「唇を閉じにくい」などのクセが重なると、開咬(前歯で噛めない)の一因になり得ます。飲み方や頻度、姿勢(お口ポカン)など生活習慣の見直しも大切です(→お口ポカンの原因と対策)。

ストロー飲みは舌の位置(舌位)に影響する?

「舌先が前に出やすい」「上あごに舌が当たらない」など、クセが固定化すると歯並びに影響します。正しい舌の休め位置は上あご(スポット)です。解説とセルフチェックは舌の位置が低いと歯並びにどう影響する?をどうぞ。改善アプローチは口腔筋機能療法(MFT)で身につけられます。

コップ飲みへ移行する練習のコツは?

「短時間だけコップ」「中身は少量」「上体を起こしてゆっくり」を繰り返します。お口周りの筋トレは家庭でできる舌トレ(舌トレーニング)や、遊び感覚で筋力を育てる口腔筋肉を鍛える風船トレーニングが役立ちます。

ストローマグに入れる飲み物は何に注意すべき?

糖や酸が多い飲料をダラダラ飲みすると、むし歯・着色リスクが上がります。予防の基本は子どもの予防歯科プログラムと、年齢に合う子ども向け歯磨き粉の選び方を確認しましょう。

ストローマグと口呼吸の関係は?

「口を開けっぱなし」「唇が閉じづらい」姿勢が長く続くと口呼吸の固定化につながることがあります。背景と対処はお口ポカンの原因と対策をご覧ください。あわせて前項のMFTで口唇閉鎖力を鍛えるのがおすすめです。

よだれが多い・唇が閉じにくいのは関係ある?

唇の力が弱いと、よだれが増えたり、舌・唇の動きが不安定になりやすいです。背景整理と家庭でできる工夫はよだれが多い原因と対策を参考に。発音が気になる場合は滑舌と歯並び・舌の関係も役立ちます。

寝かしつけにストローマグを使っても大丈夫?

就寝時・長時間のダラダラ飲みは、むし歯のリスクが高まります。夜間は控え、日中の水分補給を中心にしましょう。

コップ飲みが苦手で、ストローに頼りがちです

コップ飲みの学習は少しずつ段階を踏むことが大切です。必要に応じてMFTで舌・唇・頬の協調性を整えます。

歯並びや飲み方が心配。受診のタイミングは?

「お口ポカン」「前歯で噛みにくい」「コップ移行が難しい」などが続く場合は早めの相談を。まずは来院不要の初診電話カウンセリング(初診の流れ)で状況をお聞かせください。


お子さまの飲み方・歯並びの ご相談はお気軽に

ABC Dental 院内の様子

お子さまが大人になったときにきちんと食べ物を噛んだり飲み込んだりできるよう、子供のうちに口腔機能の発達を適切に促すことが重要です。お子さまの歯並びが気になる方は、ぜひお子さまと一緒に田園調布の小児矯正専門 ABC Dentalのカウンセリングをご利用ください。

初診カウンセリングの流れはこちらのページでご案内しています。

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坂田 圭史

坂田 圭史

歯科医師 / ABC Dental 院長
日本大学歯学部卒業 インビザライン・プラチナプロバイダー(2026) 日本小児歯科学会会員

2006年に日本大学歯学部を卒業後、同大学附属歯科病院小児歯科での臨床経験を経て、2012年大田区田園調布にて開業。臨床経験20年、矯正症例数は累計1,200件以上。お子さま一人ひとりに最適な治療を提供することを心がけています。

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